上海発!日本語と日中比較言語学の実践講座 第5回−福田実行
日本語の勉強も3年目くらいになると文章を書く授業も増えてきます。
ことばをマスターするのに一番難しいのがこの「書く」勉強です。実際われわれ日本人も小学校から高校・大学まで日本語の会話は完璧になっても学校教育で文章の書き方を勉強します。日本語を勉強している学生は3年や4年でこの「書く」勉強までしなければならないのですからかなり大変です。
また教師にとっても「書く」授業は大変です。小学校のように少しの分量から簡単な小論文までと内容は多岐に渡り、添削するのがまず大変。更に間違いの理由を学生に丁寧に説明する時間があまりないということも、その大変さを増す要因です。
私の学校ではクラスに30人程度の学生がいます。この学生一人一人に間違いをきちんと説明すると週2−3時間程度の時間では全然足りません。ですので実際の授業では一番間違いが多かった部分をとりあげて説明することになります。多くの場合、文法の間違いを指摘することになってしまい、肝心の「日本語ではどう書くか」ということがなかなか教えられません。
しかし最近のインターネットの進化によってこれらの問題が少しづつ解決できるようになってきました。
私が学生に勧めているのは文章を書いた後、一文なり文節なりで区切ってインターネットの検索エンジン(例えばgoogleなど)で調べてみるという方法。文法が間違っていれば検索にかかりませんし、文章が長くて見つからない場合は文節ごとに区切れば大体見つかります。また最近の検索サイトでは文法が間違っていると指摘してくれる場合もあります。
これによって文法の間違いがずいぶん減りました。もちろん内容や前後関係などで理解が難しいものなどもありますが。
また良い文章をを書くには大量に「読む」ことも必要ですが、これもインターネットを利用して解決することができます。新聞の社説や簡単な文庫も今ならネットで自由に読めるからです。
中国の大学ではIT化が進んでいますので、こういうことが簡単に実現できるようになりました。検索エンジンでみつけたサイトが面白く、ついつい夜更かしして宿題が間に合わなかったという学生もいましたが……。
今後もインターネットを通じて、日本語を勉強する学生に恵まれた環境が提供されていくと思いますが、それをどうやって活用していくか教師の側からの提案も必要なのではないかと思う昨今です。(執筆:福田実行 第1期サーチナ・サポーター) |