金、プラチナは資産保全に有効=田中貴金属工業・池田氏

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  世界的な株式、債券、コモディティなどの暴落を受けて、比較的値動きの安定している金やプラチナに対する個人投資家の関心が高まっているようだ。金、プラチナの魅力とは何か? 田中貴金属工業の池田 収・貴金属部部長に聞いた。

――金相場のこれまでの動きと、値動きの特徴について教えてください。

  金相場は1999年9月17日に過去30年間で最安値の917円/グラムを付け、その後、2008年7月15日には25年ぶりの高値3,339円/グラムを記録しました。上昇の理由としては、世界的に過剰流動性が高まり、ヘッジファンドなどの投機資金が大量に流入したことが第一に挙げられます。

  しかし、昨年9月以来の世界金融危機の影響でヘッジファンドによる金の換金売りが進み、金価格は一転して大きく下がりました。とはいえ、原油相場が最高値の3分の1以下まで下がったのに対し、金価格は最高値から約20%しか下げていません。

  一方で、過去の値上がり幅も決して大きくはないのですが、株や債券、他のコモディティに比べて安定的な値動きをするのが金の大きな特徴です。値上がり益を期待するよりも、資産価値を安定的に保つ目的で長期保有するのが金投資のセオリーではないでしょうか。

―― 一方で、プラチナにはどのような値動きの特徴があるのでしょうか?

  世界のプラチナの年間需要は約210トンですが、そのうち約半分は自動車の排ガス浄化触媒として使用されます。従って、その価格は自動車の生産動向に影響されやすく、市場規模が金市場の約20分の1と小さいため、金に比べ値動きが激しいのが特徴です。

  とはいえ、現物そのものに価値があり、長期保有すれば資産保全効果が期待できる点は金と変わりません。投資スタンスや投資目的によっても異なりますが、当社を通じて金とプラチナを一緒に買われる方の中には、金が6−7割、やや値動きの激しいプラチナは3−4割といった配分で購入される方が多いようです。価格変動リスクを抑えるためには、毎営業日ごとに一定金額ずつコツコツとプラチナを買っていく「プラチナ積立」もお勧めですね。

――金とプラチナの地金取引や、「純金積立」「プラチナ積立」に関心を持つ人が増えているようですね。

  当社のアンケート調査でも、金投資に関心を持つ方は20%を超えており、最近は20−30代の若い方が「純金積立」や「プラチナ積立」を始めるケースが増えています。

  当社では2002年からインターネットで取引できる「net純金&プラチナ積立(G&Pプランナー)」も行っており、年会費・保管料が無料となっております。また、積立サービスを利用するうえでは、手数料だけでなく、取引する会社の信用力もきちんと検討することが大切だと思います。たとえば当社の「純金積立」「プラチナ積立」は、お客さまからお預かりする金、プラチナを特定保管(分別保管)していますし、保管状況は第三者機関によってきちんと確認されるようになっていますから安心です。

  また当社は、LBMA(ロンドン地金市場協会)から金地金の品質を審査する「公認審査会社」に任命されています。この任命を受けているのは世界でたった5社、日本では田中貴金属工業だけです。

――最後に金、プラチナ投資を行ううえでのアドバイスを。

  長期的には資産保全効果が期待できる半面、短期的には価格変動リスクもありますから、無理のない金額で投資することをお勧めしたいですね。目安としては投資金額の10%以内にとどめるのが理想的ではないでしょうか。※文章中の価格表示はすべて税抜き価格です。(取材・文責:サーチナ・メディア事業部)

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池田 収(いけだ おさむ)

田中貴金属工業株式会社 貴金属部 部長
1956年生まれ。1981年、慶応義塾大学を卒業後、田中貴金属工業株式会社に入社。同社地金部(現貴金属部)、企画部門を経て、1993年社長室室長に就任、2002年10月、貴金属部部長に就任、現在に至る。金およびプラチナ年次報告書日本語版の発行を長期に渡って担当、また、貴金属に関する専門的な知識を活かし、地金投資に関する各種セミナーの講師として活躍している。


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