サーチナサーチナニュース
ハイライト ニュース 画像 wiki web


サーチナ ホーム   home
ニュース 市況・株 トピックス ブログ コラム Wikipedia 写真 人気 掲示板
サーチナ  >  ニュース  >        
   経済       社会       政治       テクノロジー       エンタメ       ニュース提供社   
 

【追悼四川大地震】寄稿(9)災い転じて福=段躍中

社会ニュースY! 2009/05/12(火) 14:46
写真を大きくする
  5月12日、四川大地震の悲劇から1年を迎えようとしています。サーチナは「追悼四川大地震」と題して、四川の復興活動に貢献されている識者や団体の方々の応援メッセージを通じて、震災地の復旧活動に励む被災者、援助活動を今なお続けている方々を応援していきたいと考えています。

寄稿:段躍中 日本僑報社編集長・日中交流研究所所長

  2008年5月12日の四川大地震はとても辛い出来事でした。地震の発生から続々と悲報がもたらされ、被災地そして中国は悲しみに沈みました。ニュースや知人から情報を聞くたびに、犠牲者のご冥福を祈り、一刻も早い被災地の復興を願わずにはいられませんでした。

  ですが、「四川震災と日中関係」という視点でとらえたとき、大震災は反日感情から親日感情を産み、「災い転じて福」となったのではないでしょうか。

  それには、二つの大きな事柄が関係しています。一つは、マスコミの報道が正確に行われたことです。地震発生から、日本の行動は素早いものでした。日本政府はどの国よりも早く中国にお見舞いの言葉をのべ、企業は相次いで支援を表明し、各地で犠牲者への追悼が行われました。悲嘆の中、日本の支援は一条の光明であり、救いであったと思われます。

  そしてその事が中国全土に素早く広く、正確に伝わりました。特に、中国人の気持ちを引きつけたのは、日本のレスキュー隊が親子の遺体の両側に整列して敬礼し、黙祷している写真です。おそらくほとんどの中国の国民はこの写真をテレビや新聞で見ているでしょう。中国人は死者に敬意を表してくれた日本人の気持ちに衝撃を受け、感謝しています。

  また、その様子を日本のマスコミが報じました。中国国民の感謝が、日本に伝わった好例であり、両国民の好感を相乗効果で産みだしていたと考えています。

  もう一つは、「民間力」です。この言葉は私の造語ですが、四川大地震では政府・企業だけではなく、民間から大きな力の湧き上がりを感じました。「民間力」が、これから日中に何か問題が起こったとしても、災い転じて福とするためのキーワードとなるのではないでしょうか。
私自身も微力ながら精一杯活動を行う中で、直接、民間の声を耳にしました。まず、四川省大地震の一報が流れると、電話やメール、FAXで次々と被害を心配する声が届きました。そして繰り返される「募金はしないのですか?」募金を呼びかけるべく準備をしていたものの、まだ発表前にもかかわらずです。

  続いて、ブログやメールマガジン「日本僑報電子週刊」で募金の呼びかけや中国の状況をお知らせしたところ、100万円近くの募金が届きました。また、日本僑報社に寄せられたメッセージには、四川を心配するたくさんの気持ちが綴られていました。

  星期日漢語角(日曜中国語サークル:以下、漢語角)では、「本当はもっと募金したかったが、これが精いっぱい」と、年金1カ月分の半額を募金箱に入れて下さった60代の女性もいました。街頭募金活動では、年輩の方から子供達まで次々と募金して下さいました。小さな子が背伸びをして募金箱に手を伸ばしてくれたのは、目に焼き付いています。

  また、漢語角では、田尻和宏四川大地震医療チーム団長に感謝状をおくりました。民間からの感謝を示したいと考えたささやかなものですが、日本人・中国人の参加者両方から「ありがとう」との言葉がありました。四川で活動してきてくれて、ありがとう、四川に行ってくれてありがとう、両方の意味が込められていました。

  他にも、四川大地震を扱ったドキュメンタリー映画の取材や四川大地震写真展に協力しましたが、いずれの場合も日本人はまさに出来る限りのことを力を尽くしてくださったという思いがあります。こうした日本人のあたたかい気持ちは、口コミやインターネットで中国に十二分に伝わりました。中国では日本に感謝する声があちこちであがり、日本に対する見方がかわったという声もたくさんあがりました。

 日中両国民が、四川大地震を通して相互理解を深めたということは間違いないことだと思います。四川大地震で得られた日中「民間力」をいかに活用して日中関係をもっと深め改善していくかが、これからの大きな課題ではないでしょうか。

■「追悼四川大地震」寄稿:第1回第2回第3回第4回第5回第6回第7回第8回|第9回

【関連記事・情報】
【追悼四川大地震】寄稿(8)日本救援隊の立場から=田尻和宏(2009/05/12)
【追悼四川大地震】寄稿(7)震災復興に向けた日中経済協力=清川佑二(2009/05/12)
【追悼四川大地震】寄稿(6)強めよう、共感の絆=菱田雅晴(2009/05/12)
【追悼四川大地震】寄稿(5)四川大地震、あれから1年=緒方貞子(2009/05/11)
【追悼四川大地震】寄稿(4)四川大地震に見た中国庶民の真情=三潴正道(2009/05/11)

【執筆者】
段 躍中( だん やくちゅう)

1958年中国湖南生まれ。中国青年報記者を経て、1991年来日。新潟大学大学院博士課程修了(学術博士号を取得)。現北京大学客員研究員、首都経済貿易大学客員教授、千葉商科大学非常勤講師、中国新聞社特約写真記者。
1996年、在日中国人の活躍情報を紹介する「日本僑報」を創刊、日本での創業をスタート。1999年日中関係専門の出版社(株)日本僑報社を設立、『中国のインターネットにおける対日言論分析』『胡錦濤の対日政策』『「氷点」停刊の舞台裏』『日中中日翻訳必携』など180冊以上の書籍を出版。
2005年1月に、日中交流研究所を発足、日本人の中国語作文コンクールと中国人の日本語作文コンクールを同時主宰。2007年8月、池袋で星期日漢語角(日中交流サークル)を創設。


母の日に父母の脚を洗う催しを開催−台湾
漁船沈没:当て逃げしたのは「タイ船籍」−上海

ブックマーク一覧 Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに追加 newsingに投稿 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに投稿 Choixにブックマーク イザ!ブックマーク
類似記事をクリッピング / この記事を転送
本記事の免責事項 / 写真の販売について

*
Searchina
www24 (219.94.150.232) is working for you ( 38.107.191.119 ).