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特集:新OSウインドウズ7とクラウドコンピューティング(2) |
【経済ニュース】 V 2009/09/26(土) 11:42
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■「クラウドコンピューティング」にシフト
パソコン用OS市場では「ウインドウズ」が約9割の市場シェアを握っているが、米マイクロソフトの新OS「ウインドウズ7」に対して、米アップルが自社パソコン「マック」用の新OSを発売し、米グーグルがパソコン用OS市場に新規参入するなど、OS市場での競争が激化している。この背景には、ネット経由で各種のソフトやサービスを提供する「クラウドコンピューティング(高性能サーバーを多数配備した大型データセンターに、各種のソフトやデータの保存機能を集約し、ユーザーが必要に応じてネット経由でソフトやデータを利用する手法)」へシフトする市場構造の変化がある。
高速大容量のインターネットが普及し、各種のネットサービスも浸透したことで、パソコン市場の構造は大きく変化している。一般ユーザーにとってパソコンを利用する主用途は、文書作成や表計算などから、ウェブ利用やサイト閲覧へシフトしている。そして、パソコンなどの情報端末に求められる役割も、手軽にネット接続して利用できることが最大のニーズとなっている。また一方では、ネット経由で各種のソフトやサービスを提供する「クラウドコンピューティング」も台頭してきた。これによって、ワープロや表計算など応用ソフトの機能も、ウェブ上のサービスとして提供されるようになった。
従来、応用ソフトやデータ処理をパソコン本体内で操作する場合は、OSやパソコン本体の機能が重要な要素だった。そして、新OSが登場するごとにパソコンの使い勝手が向上し、その都度パソコン本体にも新OSを快適に動かせるだけの高機能が求められた。このため、高機能パソコンへの買い替え需要やメモリーの増設需要などが、必然的に発生したのである。しかしウェブの利用が主用途なら、必ずしもパソコン本体の高機能や、OSの高機能を必要としない。むしろ、ネットに対する接続性や操作性を高めるブラウザー(ネット閲覧ソフト)の機能が重要になる。このため、パソコン用ソフトを巡る主戦場は、OSからブラウザーに移る可能性も指摘されている。
各社の新OSは、こうした変化への対応が狙いとなっているようだ。米マイクロソフトの新OS「ウインドウズ7」も、OS本体の付加機能を大幅に減らす一方で、クラウドサービス「ウインドウズ・ライブ」を提供するなど、今後の「クラウドコンピューティング」の受け皿の役割を担っているようだ。
一方、米アップルは自社のパソコン「マック」向けに、新OS「スノー・レパード」を発売した。従来のOS「レパード」の改訂版である。米マイクロソフトの「ウインドウズ7」と同様に、OS本体の付加機能を大幅に減らすことで、起動や操作の速度を格段に向上させた。さらに「クラウドコンピューティング」を意識して、企業向けサーバーに接続しやすくしていることも特徴で、自社パソコン「マック」の販売増に弾みをつけたい狙いだ。
また米グーグルは、パソコン用OS「クロームOS」を新開発し、パソコンメーカーに無償で提供する計画だ。新開発の無償OS「クロームOS」は、同社の無償ブラウザーである「クローム」と一体化したOSである。パソコンの起動から数秒でネットに接続し、同社が提供する電子メールやサイト閲覧などのネットサービスを快適に利用できるなど、使い勝手を重視している。ネットブックと呼ばれる小型・低価格ノートパソコン向けに無償で提供し、2010年後半には「クロームOS」を搭載したネットブックが登場する見込みだ。また米グーグルは、すでに携帯端末用でも無償OS「アンドロイド」を提供している。パソコン用、携帯端末用ともに、OSの機能をシンプルにする一方で、ブラウザーの高機能化を進めることで「クラウドコンピューティング」対応を加速する戦略だ。
多くのパソコンメーカーにとっては、ネットブックでの競争力強化と採算確保が課題とされている。OSが無償であれば、その分だけパソコンの価格を下げることが可能になるため、米グーグルの「クロームOS」の採用が広がる可能性は高い。そして、パソコン業界の勢力図が塗り替わる可能性や、米マイクロソフトが戦略の見直しを迫られる可能性も指摘されている。
【参考:主なクラウドコンピューティング関連銘柄】ヤフー <4689>、サイボウズ <4776>、NEC <6701>、富士通 <6702>、NTTデータ <9613>、NTT <9432>、日立製作所 <6501>、東芝 <6502>、三菱電機 <6503>、パナソニック <6752>、シャープ <6753>、ソニー <6758>、京セラ <6971>。(情報提供:日本インタビュ新聞社 Media−IR)
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