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ネットの向こうの中国(19)「ネット人権宣言」が出現

コラムY! V 2009/10/13(火) 10:41
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  前回までに紹介した中国の動画サイトをめぐる動きは、まだ伝えられなかったこともあるが、訴訟の動きを見ながら、今後も紹介していきたい。さて、建国60周年のパレードが華々しく行われた北京では、一方で反対意見の封じ込めなど、厳しい言論統制が敷かれ、ネットに対する規制も強化された。こうした中、中国の知識人15人が、8日、「網絡(ネット)人権宣言」を発表、ネットにおける表現の自由などを訴えた。

  「宣言」を掲載したウェブサイト=写真=によれば主な内容は以下の通りだ。

  人類の歴史という長い川の流れを見渡す岸辺に立つと、次のことがよりはっきりとする。つまり、インターネットという技術革命がもたらした社会の変化と進歩は、中国人の自由と基本的人権を拡大する上で、古代の鉄や火のような、文明の進歩に与える(大きな)影響を持っているのである。

  ネット市民(中国語は「網絡公民)が自ら情報を発信する時代の到来は防ぎようがないものだ。市民記者が携帯電話やデジカメを使って事実を伝えることは、時代の流行ともなり、ネットは市民(中国語は「公民」)に、ブログ、動画サイト、フォーラムなどを通じて意見を発表する限りない空間を提供した。

  公共の問題やネットの言論の自由に関心を持つのはネット市民の責任だ。ネット市民が合法的に言論を発表し、真実を報道することは、市民の権利の行使であり、(中国という)古くからの文明に個人の幸福と基本的人権を核心的価値とする新たな血液を注入し、国民全体の福祉を促進するのであり、奨励し、尊重し、寛容であるべきだ。

  こうしたことに鑑みて、我々は以下の理念を尊重に値すると考える。

1.ネットの自由は市民の言論の自由の一部であり、人類の基本的人権かつ最も素晴らしい価値の一つであり、追求し保護する価値がある。

2.憲法の原則や法律に則ったネット上での発言、文字や音声、図画、映像などを使った意見の発表は、保護され、奨励しなければならない。

3.発表する権利はネット市民の最も基本的な権利であり、具体的にはブログ、動画サイト、論壇などで実現される。発表する権利は法律の範囲を超えた審査や干渉を受けてはならない。

4.編集権は尊重されるべきであり、法律の範囲を超えた他の権力による干渉を受けてはならない。

5.取材、報道の権利はネット市民が持つ権利の一つであり、憲法の言論の自由の原則により守られねばならない。(ただし)市民がこの権利を行使する際には、真実を伝えることを重視し、歪曲、ねつ造、悪意ある誹謗(ひぼう)などをしてはならない。

6.評論や意見交換する権利はネット市民が持つべき権利の一つであり、これには質問、監督する権利や、批判する権利などが含まれる。

7.匿名で発表する権利は言論の自由の一部であり、匿名は作者がより便利に意見を発表するためのものだ。匿名の作者が憲法や法律に則って意見を発表するなら、その合法的権利は尊重されねばならない。

8.ネットでの情報検索は市民の表現する権利や知る権利、監督する権利の一部である。合法的なネット上の情報は隠ぺいされてはならない。公共領域での個人情報を検索する権利は尊重、保護されるべきだ。

9.ネット上のプライバシーは尊重、保護されるべきであり、ネット市民の真の身分や個人情報は、公正で透明な司法手続きを通じて、必要性が証明された場合を除き、ネット上で公開してはならない。

10.憲法や法律に従ったネット上の情報が自由に流通する権利は、尊重かつ保護されるべきだ。言論の自由の原則に反するウェブサイトの審査、隠ぺい、封鎖は世論によって非難されるべきであり、司法手続きにより言論の自由の正義が追求されねばならない。

  我々は市民のネット上での言論の自由が国民全体の人権と幸福にもたらす意義のため、ネット人権デーを設けることを呼び掛ける。

  1911年10月10日に我々の先賢の志士が決起し、暴虐な王朝を終結させ、アジアで初の共和政体を作り上げた(辛亥革命のこと)。彼らの自由への熱意と勇気を思い起こすため、10月10日を中国ネット人権デーとすることを提起する。

  今日の中国のネット世論をめぐるさまざまな問題が提言に反映されているが、具体的な分析は次回にしたい。(執筆者:内藤康 中国ウォッチャー  編集担当:サーチナ・メディア事業部)

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