|
NY金17日:ドル高となるも、終値ベースでの過去最高値更新 |
【経済ニュース】 Y!
V 2009/11/18(水) 07:34
|
COMEX金12月限 前日比0.20ドル高
始値 1140.10ドル 高値 1141.30ドル 安値 1127.80ドル 終値 1139.40ドル
低金利・株高・ドル安の長期化観測を背景に買われ、小幅続伸した。序盤はドル高を受けて高値警戒感から利食い売りが膨らむ場面もみられたが、基本的な相場環境に大きな変化はないとの楽観ムードが強く、引けにかけてはプラスサイドを回復している。引け値ベースでは、再び過去最高値を更新した。
取引序盤は、ドルが主要通貨に対して3営業日ぶりに反発したことが嫌気され、金市場でも利益確定の動きが強まった。10月鉱工業生産指数が前月比0.1%上昇と、市場予測0.4%上昇を下回ったことを手掛かりに、ドル売り・高金利通貨買いのオペレーションが巻き戻される展開になっている。豪ドルに関しては、今月3日の金融政策決定会合議事録で、利上げペースが「未解決の問題」との認識が示されていたことも、ドル買い・豪ドル売りの動きを誘った。他には、前日のバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長に続いて、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁が、「強いドルは国際社会全体の利益になる」と事実上の口先介入を行ったことも、ドル安の流れに歯止めを掛ける展開になっている。こうした動きは、ドル安に対するヘッジニーズで買い進まれてきた金相場に対しては、ネガティブな動きと評価できる。
もっとも、10月米生産者物価指数(PPI)が前月比0.3%上昇、コアベースで0.6%低下と、インフレは抑制されている。このため、米金融当局は雇用対策を重視して超低金利政策を維持する可能性が高く、「低金利→ドル安→金相場上昇」のフローには変化がないとの楽観ムードも強い。実際、ドル相場は欧州タイム入り後に買い戻されたが、ニューヨークタイムに入ると戻り売り圧力が強まっている。
また、ダウ工業株30種平均は連日の年初来高値更新になっており、投機マネーがリスクマーケットを物色する「過剰流動性相場」の基本フレームは維持されている可能性が高い。ここ数日の金相場は、ややこうした低金利・株高・ドル安見通しを先取りしている印象が強いものの、強気の投資環境が維持される限りは、金相場の下落余地は限定的だろう。
一方、モーリシャス中央銀行が国際通貨基金(IMF)から2.0トンの金購入を実施したことが明らかにされた。IMFの保有金403.3トンを売却する流れの一貫であるが、10月にインドが200.0トンの購入を実施したのに続く動きである。ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、モーリシャスの金準備は1.9トンであり、それを倍増した形である。僅か2.0トンとあって今回の売却・購入が需給に及ぼす実質的な影響は限定的であるが、購入時期は11月11日とされており、これは1100ドル水準でも中央銀行の外貨準備分散(金購入)の動きが依然として強いことを意味している。積極的に買い進む程に強気の材料ではないが、上昇相場を確認する動きの一つとして評価したい。
オシレーター系のテクニカル指標はいずれかも買われ過ぎの状態にあることを示しており、いつ本格的な調整が開始されても違和感はない。14日相対力指数(RSI)は77.35に達しており、過去に調整が開始された70〜75を既に上回っている。ただ、低金利・株高・ドル安が続けば金相場の上振れ余地は大きく、上昇基調そのものに修正を迫るような状況にはない。支持線は1100ドル、1075ドル、抵抗線は1150ドル、1200ドル。(執筆者:小菅努 商品アナリスト)
【関連記事・情報】 ・NY 2009/11/17 金概況(2009/11/18) ・NY金16日:強気の投資環境確認で、再び過去最高値更新(2009/11/17) ・NY金13日:株高・ドル安で二桁の反発、終値は過去最高値(2009/11/16) ・NY金12日:高値警戒感から利食い売りで小反落(2009/11/13) ・NY金11日:低金利長期か観測を背景に、過去最高値更新(2009/11/12) |
|
|