【為替本日の注目点】豪ドル円80円台乗せならず

◆NY市場

  円は昨日の東京市場で88円台に乗せる場面があったが、その後の海外市場では87円前半まで再び円高となり、87円半ばで引け。ユーロ円も114円台後半を記録したものの、ドル円で円高が進んだこともあり、113円前半での取引。米経済指標の発表では、市場予想を下回る結果にドルが軟調。さらにベージュブックでも米景気の回復力の弱さが報告された。上記指標に、NY株式市場は5日ぶりに反落。ダウは39ドル安、ナスダックも23ドルと大幅安。債券相場は5年物国債の入札の好調と、株安を受け上昇。長期金利は3%割れ。金は前日の大幅安から反発。原油価格は小幅続落。

  6月耐久財受注 → −1.0%

  ドル・円 87.25 〜 87.85
  ユーロ・円 113.20 〜 114.26
  NYダウ −39.81 → 10497.88ドル
  GOLD +2.40 → 1160.40ドル
  WTI −0.51 → 76.99ドル
  米10年国債 −0.053 → 2.996%

◆本日の注目点

  独   7月失業率
  米   週間失業保険申請件数

  昨日は日経平均の大幅高を材料にドル円は買われ、88円台に乗せる場面もありましたが、やはり押し戻され、88円台キープはなりませんでした。海外市場では一度も88円を試すことなく87円前半まで円が買われ、依然として方向感に乏しい展開でした。7月の耐久材受注が発表になりましたが、市場ではプラスを予想していたものが実際にはマイナス0.1%と、大幅に予想を下回りました。その結果ドル売り円買いが進み87円25銭まで円高が進み、前日のドル上昇幅をはきだす結果となっています。これもいつものストーリーですが。

  さらにベージュブック(地区連銀経済報告)では全体的に経済成長のペースは鈍くなっており、12地区連銀のうち、2地区で経済活動は「横ばい」、また2地区で「拡大ペースが鈍化」と報告されました。住宅についても大半の地区では低迷していると報告されてます。今回のベージュブックの報告内容は、先日行われたバーナンキ議長の議会証言の内容とも合致するもので「米景気は異例なほど不透明」との表現が裏付けられた格好になりました。ベージュブックでの報告内容は、将来FOMCでの討議事項になることから、FRBでは追加的金融緩和を検討するのではないか、と見る向きもあります。

  しかし、現実的には金融政策面での緩和には限界があり、資金供給がされたとしても日本同様資金需要は低調です。先月から今月にかけて発表された経済指標をみれば、雇用を中心とした新たな政策の実施が早急に求めれる状況になっていることは一目瞭然です。バーナンキ議長をはじめ、経済を司る要人たちのクールさにやや驚きを隠せません。既にサマーバケ−ションということなのでしょうか…。

  豪ドル円が80円テストに失敗しました。昨日発表の豪州の消費者物価指数が市場予想を下回り、8月の利上げが遠のいたことが理由です。堅調な株式市場を背景にしたリスク選好の高まりから豪ドルは対ドル、対円でも上昇傾向を強めてきましたが、それぞれ、0.90ドル台、80円台の定着とは至りませんでした。しかし、旺盛な国内経済と中国を中心とする外需に支えられている豪州景気にスキはありません。今秋までには再利上げに踏み切るものと考え、豪ドルの押し目は拾っておきたいと考えています。

  本日のドル円は日経平均の下落の影響から下値を探る展開かと思います。ここ2日続いて円の高値は87円25−30銭で止められています。東京時間でこのレベルを割り込むかどうかに注目していますが、日経平均が予想外に大幅な下落を見せれば、その可能性もでてきます。このところ上昇が続いており、利益確定の売りが出やすい地合いですから、200円を超す下落があればドル売り圧力が増してきます。個人的な予想は100円前後の下落です。可能性は少ないと思いますが、買い意欲も強いことから前日比プラスも考えられます。それでもドル円は88円には届かないと見ます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)

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