データ復旧はスピードと技術力が鍵=日本データテクノロジー(1)

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  社内の共用サーバがダウンして仕事にならない――業務データの電子化が進んだビジネスシーンで、日常的に起こるようになったトラブルだ。しかし、サーバが動き始めても保存されていたはずのデータが失われてしまったら? 一般には馴染みのない「データ復旧」を専門に請け負う業者がある。「データがないと営業にならない」という要請に応えるため、いかにスピーディにデータを復旧させるのかが問われるサービスだ。その業界で、依頼件数がNO.1(東京商工リサーチ調べ)という豊富な実績を持つ日本データテクノロジーに、データ復旧の現状について取材した。(3回シリーズの1)

  落雷などでサーバへの電力供給が突然ストップしてしまうと、サーバのデータを損なう場合がある。クラウドコンピューティングの進展等によって、大規模なデータセンターを外部委託する動きが進んでいるものの、営業用のプレゼン資料やその関連情報をはじめ、作業中の集計データなどについては、社内の共用サーバで一時的に管理しているケースが一般的。そのような社内サーバのデータが一瞬で消失してしまうと、場合によっては会社の存続に関わる。データ復旧事業部の復旧技術チームの西原世栄氏は「1秒でも早く1つでも多くのデータを復旧することをめざしています。大企業や官公庁等で利用されているRAIDと呼ばれる大きなサーバが壊れたという依頼も受け付けていますが、ほとんどのケースで、依頼を受け付けてから1日以内にデータ復旧を実現しています」という。

――復旧依頼が来るデータとは、どのような中身なのですか?

  社内サーバで使っているデータの復旧依頼が中心です。そのデータがないと、そもそも仕事にならないというケースがほとんどです。主に仕事で使うワード、エクセル、画像のデータ復旧が多いですが、そのデータがないと会社がつぶれてしまうといった深刻な復旧依頼も少なくありません。5台−10台で共有しているサーバから100台−200台で共有して遠隔地からもアクセスされている大規模なサーバまで、いろんなサーバがあります。

  最近ではホスティングされている企業が、お客さまから預かっているデータが取り出せなくなってしまったケースを取り扱ったことがあります。当社では官公庁からも依頼を受けていて、顧客情報データなどは世界標準のセキュリティ管理体制であるISO27001に則り管理すると共に、直接機器をお持ち込みになられたお客様に対しては社内をご案内しセキュリティ体制の五感で感じて頂きます。)セキュリティを重視して管理しています。スピーディに対応しているということも大事なのですが、継続して利用される多くのお客さまから、セキュリティ面での取り組みを高く評価していただいています。

――クラウドコンピューティングサービスが企業に導入され始め、自社でサーバを持たないようにしようという動きが進んでいますが、依然として社内にサーバを抱えている企業は多いのですか?

  まだ、多くの企業で社内サーバを使っています。また、クラウドを利用している企業でも、クラウドはお客さまサービス向けの大規模なデータ管理に使って、社内で日常的に使っている営業用の資料などは、NASなどのRAID機器で管理しているというケースが少なくありません。このようなデータの中にも、数日後に予定している重要なプレゼンの資料など、ないと仕事にならない重要なデータがあります。

――サーバが壊れたということであれば、メーカーに依頼して修理してもらうというのが一般的な発想だと思いますが、御社のようなデータ復旧サービス会社は、メーカーの修理とどこが違うのですか?

  メーカーは、修理を依頼されると、「動かないパソコンを動くようにする」というのが中心になります。単純にフォーマットしただけ、あるいは、OSを入れ替えただけというケースが多く見受けられます。ですから、メーカーに依頼したら、ハードディスクの交換等を行う為、データが何も残っていないと、当社に改めて相談に来られるケースが多いです。

  それに対して、データ復旧専門会社は、お客様がご希望されるデータを抽出する事をサービスとしています。そもそものサービス概念の違いがあります。

――ディスクがフォーマットされていたらデータは戻らないのではないですか?

  フォーマットされてしまっていても、多くの場合は戻ります。データが欲しいけど、データ復旧というサービスがあることを、そもそもご存じないお客さまが多いのが現状です。ですから、本来はデータを復旧したいのだが、パソコンが動かなくなってしまったので、困ってメーカーに依頼して、パソコンが動くようにしてもらっているというのが一般的なケースです。いざ、パソコンが動くようになったら、中のデータがなくなってしまっていてびっくりされる方もいらっしゃいます。

―― 一方で、データ復旧ソフトなどもありますが、専門サービスとの違いはどこにあるのですか?

  後に説明致しますが、データ復旧ソフトで復旧できるHDDの症状は2〜3割程だと認識しています。それは物理的な障害には基本的に対応していないからです。更にその復旧できる2〜3割でも復旧するスピードと戻ってくるデータのクオリティが全く違います。どのように違うかというと、復旧ツールを使うと、データは出てくる事もありますが、ただ単に、ファイルが100個程度復旧されたという事実だけで、いつ、どこで撮った写真なのか、作った文章なのかはファイルを見ただけではわからないです。そうなると、ツリー構造(本でいう目次の部分)の部分が回復せず、整理されていない状態でファイルだけが復旧することになります。

  スピードに関しては、復旧ソフトはハードディスクの中身をスキャニングしてから復旧作業を始めます。容量が大きいとスキャニングに非常に時間がかかりますので、2日たってもスキャンが終わらないというようなことがあります。また、スキャニングが終わらないと、データが復旧できるかどうかもわからないという欠点があります。

  私たちは、ハードディスク内のデータ情報を閲覧・編集する為のバイナリーエディタを使い、情報を解析します。16進数で解析して修復するので、弊社の技術者の経験値であれば、基本的に1日でデータを納品することが可能になっています。ツリー構造など、ファイル管理ソフトまで修復するので、元にあったような姿でデータをお戻しします。弊社の特徴として圧倒的な依頼数による技術者の経験値の蓄積が復旧率を飛躍的に伸ばしている、という点です。

  ツールを使う方々に注意していただきたいのは、ツールで復旧したデータを、そのつど元のパソコンに保存し直してしまうようなことをしてしまうことです。データをディスクの上に上書きしてしまうと、生きていたデータの領域に、名前のわからないファイルをどんどん上書きしてしまう結果になります。そうした後で、データ復旧会社に持ち込まれても、そこから取り出せるデータの量やクオリティは下がってしまうことになります。

  データ復旧は基本的に一度きりです。データのクオリティやスピードを重視するのであれば、復旧ソフトを使用するのは止めたほうが賢明であると言えます。(つづく)(編集担当:徳永浩)

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